藤沢市の司法書士加藤義則です。当ブログをご覧いただきまして誠にありがとうございます。私は、神奈川県司法書士会、法テラス、県内の市町村からの依頼により、市民の方の相談をお伺いする機会が多くあります。よくある個人間のお金の貸し借りについてご紹介します。

貸したお金が返済されない

飲食店で知り合った女性にお金を貸したけど返済されず困っています。このような相談は結構多いです。

よく行く飲食店(といってもレストランやカフェではなく、個人経営の居酒屋や飲み屋さん)で、これまたよく見かける女性と話すようになり、そのうち、身の上話が始めって・・・マンガのようなストーリーですが、

  • 母の病院代が足りなくて
  • 交通事故に遭って
  • 会社をリストラされて
  • 悪い男にだまされて
  • 連帯保証人になってしまって

 
お酒が入っていると気が大きくなるのでしょう。いくら必要?って話になって結局お金を貸してしまいます。もちろん、契約書なんてありません。口頭でいついつまでに返しますからという言葉を信じるのみです。

そして期日になっても返済されず、お店にも顔を出さず、メールしても返信がなく、電話しても不在・・・これは困ったということで、司法書士の相談会にやってくる、あるいは、電話で相談するというパターンです。

貸したお金が返済されないときの対応

住所氏名が判明していれば、文書での催告し、対応しなければ、訴訟提起も考えられます。しかし、裁判に勝ったからといって貸したお金が回収されるとは限りません。任意に返済してくれればよいですが、返済してくれなければ、強制執行しなければなりません。

そもそも相手に財産がなければ強制執行すらできません。

以上の手続きをご自分でやるとなるとなかなかハードルが高いです。それでは、司法書士や弁護士にお願いするとなると報酬が発生します。

個人間での数十万円の貸し借りについて専門家を利用するか否か、経済的合理性を考えると微妙なところですね。

私のおすすめは、催告書などの文書を専門家に作成してもらい、内容証明で出すことです。専門家が関与したことを知って、慌てて連絡が来て、分割ではありますが全額回収できることもありますし、一部回収できることもあります。

名前しかわからない相手に法的措置となると相当な困難を伴いますね。

人にお金を貸すということ

何らかの理由によりお金が必要になったときは、通常、金融機関に行きます。

金融機関で借りることができない(その時点で返済能力が乏しいあるいは、返済能力がないことが予想されます)人に、お金を貸すことは、相当なリスクがあると言わざるを得ません。

そのようなリスクのある人に、契約書もない状態で安易に貸してあげる行為は、もはや無償譲渡したものと同様ではなないでしょうか。

昔の人は、『人にお金を貸したときは、あげたと思え』のような趣旨のことを言いました。まさにその通りかと思います。

法律はすべてのお悩みを解決することに万能ではありません。やはり事前に予防していただくのが安心ですね。また、重要な法律行為をするか否か判断に迷うときは、専門家に相談することをおすすめします。

相談料の方が、失うかもしれない金額よりも少ないでしょうから。